I don't think so !

じゃあ、お前はどう考えるのだ!

海王丸と富山湾の曇り空

止まらない不祥事の連鎖は労働組合が弱くなったことが原因かもしれない

シラは切り通し、ウソはつき通す官僚たち

4月10日午後、参議院会館で「国民のための公務員制度をめざす緊急院内シンポジウム」が開催された。テーマは「森友公文書改ざん・加計・「働き方改革データ」問題の真相究明!」、主催は日本国家公務員労働組合連合会

f:id:nakama1564:20180411114041j:plain

シンポジウムで発言する東京新聞・望月記者

シンポジウムには写真の望月記者のほか、前川前文部科学事務次官、上西充子法政大学教授、中野晃一上智大学教授が出席した。論客ぞろいの各登壇者は言葉巧みに場内の笑いを誘いながらも、鋭く政権を巡る数々の不祥事や疑惑に切り込んでいった。

象徴的だったのはシンポジウムが終了した午後5時から、主催者である国家公務員の出世頭たちが相次いで野党合同ヒアリングに呼び出され、厳しい追及を受けたことである。

加計学園「首相案件」問題と「働き方改革虚偽データ疑惑」の野党合同ヒアリング。内閣府文科省農水省厚労省の担当官僚が野党議員の厳しい追及にさらされた。「首相案件」問題では野党議員がリアルタイムに中村愛媛県知事の記者会見の内容を伝えながら内閣府に迫った。     

テレビでは真摯な態度で質問する野党議員と、たんたんと答弁する官僚の様子が放送されるだけだが、実際は野党議員の執拗な事実確認の連続パンチと怒号やテーブルドンの下品攻撃に対し、シラとウソの応酬、双方一歩も引かいないバトルが繰り広げられる。官僚はすごく図太い。シラは切り通し、ウソはつき通す。一体全体、どこを向いて仕事をしているのか。

敢えてウソと言ったのはイラクの日報問題があったからだ。小野寺防衛大臣が昨年にイラクの日報が見つかっていたと公表する前日、野党合同ヒアリング(4月3日)で、防衛省統合幕僚監部総括官はイラク日報を発見したのは今年の1月だと野党議員に堂々とウソをついていたのである。執拗な追及に対し1月12日に研究本部、1月31日に衛生部から見つかったとの報告があったと繰り返し説明していたのだ。見つかったのは昨年3月だが報告が上がったのは今年の1月だとする官僚的切り抜けで前線突破を図ろうとしたのだろうが、野党議員はいつ日報が見つかったのか繰り返し問い質していたのである。大臣と直接やり取りする立場にあると本人も認めた防衛省のナンバー3が、翌日の大臣の記者会見の内容を知らないわけはない。せっかくテレビカメラが入っているのだからメディアはこのようなゴマカシやウソをもっと生々しく報じるべきだろう。それが官僚のウソを封じることになるのだ。シラを切りゴマカスのもウソのつき方の一つである。「記憶にありません」もほとんどの国民はウソだと見抜いている。本当に記憶になければ調べるべきだ。調べないのはウソをついているからだ。

本当の組織防衛は組織の透明化

そうした中、「国民のための公務員制度をめざす」労働組合のシンポジウムが疑惑の真相究明になったのは象徴的だ。シンポジウムで配布された資料も森友学園問題、加計学園問題、裁量労働制ねつ造データ問題の経緯が丁寧に整理されている。

労働組合の在り方については議論も多いが、少なくとも自ら組織の不正を正していこうとする姿勢は、労働組合に求められている現代的な意義や役割を感じさせる。

企業にせよ官僚組織にせよ経営トップや政権と対抗する内部勢力が弱体化すれば、説明責任を果たそうとする姿勢や緊張感も弱くなり、トップのやりたい放題となる。組織の透明性が低くくなれば不正の温床にもなる。その行きつく先が企業の不正発覚の連鎖であり、安倍政権である。

不正の発覚した企業で働く人たちは収入が大幅に減少しているだろうし、家族や周囲に対しても肩身の狭い思いをしている。公務員とて同じである。国民から信頼を失っている職場で働くのはつらいことだ。 

過去、労働組合は扇動的な活動に走ったり、経営と一体化したりして組合員の支持を失い、組織率は減少の一途をたどってきた。

しかし、今こそ労働組合は組織の健全化に大きな役割を果たすときではないだろうか。組織のチェック機能としての労働組合である。